未完成を商う生業商売

10数年前、エカワ珈琲店の売上げの大半は、オフィスへのコーヒー豆の配達でした。

2013年現在、エカワ珈琲店のオフィスへのコーヒー豆の配達は、何箇所かを残すだけとなっています。

 

田舎だった和歌山に、都会から、オフィスコーヒービジネスの大波が襲ってきて、その影響だったと考えるのですが、零細生業の自家焙煎コーヒー豆小売店たる我がエカワ珈琲店は、オフィスへのコーヒー豆配達業務から排除されてしまったわけです。

 

コーヒー豆の業界だけでなくて、平成になってから、零細生業の個人商店の商売が成り立たなくなる傾向にあるわけで、その理由の一つに、我がエカワ珈琲店が遭遇したような環境変化という現象もあるのだと考えるわけです。

 

都会からやって来たオフィスコーヒービジネスは、パッケージ化した完成品を供給する商売でした。

職場でコーヒー豆などを購入する手間を節約する、職場でコーヒーを淹れたり飲んだり後片付けをする手間を節約するという風に、消費する側が、オフィスコーヒービジネスのサービスに全面的に依存することで成り立つ商売だったわけです。

 

役所・学校・企業の事業所にとっては、職員が仕事の合間に飲むコーヒーなど、それほど重要な存在ではないのだと思います。

ですから、職場でのコーヒーの消費については、それほどこだわる必要もないということで、できるだけスマートにシステム化された商品・サービスを選択消費することになるのかもしれません。

 

という訳で、「オフィスコーヒーサービス」の完成品を供給する能力を持たず、コーヒー豆を買ってくれる事業所(オフィス)にコーヒーメーカーを無料提供するだけの、中途半端な完成品を供給しているエカワ珈琲店は、オフィスコーヒー市場から追い出されてしまったわけです。

 

そして、現在のエカワ珈琲店のオフィスコーヒーへの対応です。

これまでの失敗経験から、それほど難しく考える必要も無いということで、コーヒーメーカーの無料貸し出しは止めてしまって、ただ単にコーヒー豆と消耗品だけを小売販売するという商売に徹することにしました。

 

考えてみれば、我がエカワ珈琲店は、零細生業の自家焙煎コーヒー豆小売店なのですから、大量生産・大量販売向け消費市場を対象とする「完成品」を供給する事業など営むことは不可能なわけです。

考えてみれば、我がエカワ珈琲店は、零細生業の自家焙煎コーヒー豆小売店なのですから、大量生産・大量販売向け消費市場を対象とする「完成品」を供給する事業など、営むことは不可能なわけです。