アメリカでコーヒー豆焙煎事業者向け隔月刊雑誌「ローストマガジン」を発行しているローストマガジン社は、自社で主催する『今年のロースター大賞』的なコンテストで、対象となるコーヒー豆焙煎事業者を、年間コーヒー豆焙煎量45トン以上をラージロースター、以下をマイクロロースターと分類して、ぞぞれ別個に評価して賞を授与してます。
アメリカやカナダで営業しているマイクロロースターの大半は、月間2トン~4トンくらいのコーヒー豆を焙煎しているのだと思います。
エカワ珈琲店ですが、全盛期でも月間コーヒー豆焙煎量は約500kg~600kgくらいで、現在は、その30~40%くらいのコーヒー豆焙煎量となっています。
以前は、北米のマイクロロースター=日本のコーヒー豆自家焙煎店と考えていたのですが、現在(2016年)は、エカワ珈琲店クラスのコーヒー豆自家焙煎店をマイクロロースターと英語で表現するには無理があると考えています。
日本のコーヒー業界で、アメリカやカナダのマイクロロースターにあたる存在は、業務卸主体の商売を営んでいる中小ロースターなのだと思います。
2000年代のアメリカでは存在しなかった用語なのですが、去年(2015年)あたりから、ナノロースター(nano-roaster)という用語を見かけるようになっています。
1週間のコーヒー豆焙煎量が100kg以下のロースターを、ナノロースター(nano-roaster)という用語で表現しているようです。
ということで、エカワ珈琲店クラスのコーヒー豆自家焙煎店を英語で表現する場合、ナノロースター(nano-roaster)と表現するのが似合っているのだと考えている今日この頃です。
マイクロロースターは、焙煎容量5kgのコーヒー豆焙煎機なら2台以上、1台だけなら焙煎容量10kg以上のコーヒー豆焙煎機を所有しています。
ナノロースター(nano-roaster)は、焙煎容量5kgのコーヒー豆焙煎機を所有していれば大きい方で、焙煎容量200g~300gの焙煎機を使ってコーヒー豆を焙煎している場合も多々あります。
アメリカでは、ナノロースター(nano-roaster)が増加を続けていて、サードウェーブコーヒーの焦点が、マイクロロースターからナノロースターに移りつつあるようです。
日本のナノロースターであるコーヒー豆自家焙煎店も、その数を増やし続けています。
日本やアメリカだけの流行ではなくて、世界的規模で流行し始めているようです。
アメリカのナノロースターも日本のコーヒー豆自家焙煎店も、喫茶店経営の複業としてコーヒー豆を焙煎加工している事業者が大半です。
喫茶店でも、焙煎コーヒー豆の販売でも、どちらでも食べて行ける状態を確保しているのだと思います。
エカワ珈琲店は、事情があって喫茶店を営んでいませんが、ホームロースト向けのコーヒー生豆小売販売と、これまでの経験(スキル)・知識・技術の販売という2つの複業を営んでいます。
今後、アメリカでも日本でも、喫茶店の複業として、ナノロースター(nano-roaster)が当たり前の時代がやって来るだろうと想像しています。