食品が原因で、腹痛・下痢・発熱というように、身体の具合が悪くなることを食中毒と呼んでいます。最悪の場合、死亡事故が発生することもあります。
食中毒の原因ですが、細菌やウィルスによるもの、毒キノコやふぐの毒(自然毒)によるもの、化学物質によるものなどがあるとされています。
食中毒の疑いがあれば、まず担当したお医者さんが保健所に届け出ます。その届出について保健所が調査・確認を行います。
そして、その結果を都道府県知事を経由して厚生労働大臣に届けます。
厚生労働省の発表する食中毒統計は、そのようにして作成されているのですが、実際には、その統計数の100倍くらいの食中毒患者が発生していると考えられています。
食中毒統計の患者数は、年間2万5000人~4万5000人ですから、本当は、1年間に100万人~500万人くらいの人たちが食中毒の症状を経験しているということになります。
食中毒の大半は、細菌とウィルスが原因で発生しています。
食中毒の原因となる病原微生物は、サルモネラ属菌・腸炎ビブリオ・カンピロバクター・黄色ブドウ球菌・腸管出血性大腸菌・ノロウィルスなどで、最近の傾向では、カンピロバクターが発生件数第1位を占めています。
カンピロバクターは、鶏や牛などの腸に住んでいる細菌で、食品や飲料水を通して感染します。少量の菌で感染して、人から人に感染することもあるとされています。
感染から発症するまでに2日~7日くらい必要で、発熱・倦怠感・頭痛・めまい・筋肉痛が起こり、続いて吐き気や腹痛におそわれるということです。
そして、数時間から2日くらいの間に下痢になって、水のような便が出ます。
1日の下痢回数は2~6回くらい、時には10回以上になることもあるみたいです。
予防方法は、以下のとおりです。
食肉などを冷蔵庫で保管するときは、他の食品と分ける。
食肉などは十分に加熱する。
飲料水は煮沸するなど、完全に滅菌してから飲む。
調理するときには、必ず手を洗う。
まな板・包丁・ふきんなどはよく洗い、熱湯や漂白剤で殺菌する。