コーヒー豆自家焙煎店探索(下書き)

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スペシャリティーコーヒーの焙煎に対応できる大型コーヒー豆焙煎機

スイスの会社(ビューラ株式会社)が、一度に大量のコーヒー豆を焙煎することのできる流動床式のコーヒー豆焙煎機の開発に成功して、2014年の5月にドイツの展示会で公開しています。

ビューラ社の担当者は、「この焙煎機なら、スペシャリティーコーヒー豆の特徴を強調する焙煎に対応できます」と語っています。

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(写真は、エカワ珈琲店の小型生産用焙煎機です。もちろん、ダンパー付きです)

 

 

伝統的な焙煎方法に基づく焙煎方程式(ローストプロファイル)の変数は、焙煎時間(or焙煎度合)とコーヒー豆温度の2つです。

工業用の大型コーヒー豆焙煎機は、おそらく、その2つの変数でコーヒー豆焙煎をコントロールしているのだと思います。

 

だから、小型生産用焙煎機についても、排気ダンパーを必要としない排気能力の高い小型生産用焙煎機が、優れたコーヒー豆焙煎機だとする考え方があるのかもしれません。

しかし、21世紀に入って、スペシャリティーコーヒーが注目されるようになって、焙煎方程式が複雑になって来ています。

 

焙煎機の操作には、少なくとも、焙煎時間とコーヒー豆温度、それに空気の流れ(雰囲気温度or環境温度)の3つの変数が必要な時代になっているのだと思います。

スペシャリティーコーヒーの特徴は、心地良い酸(クロロゲン酸以外の酸)と風味です。

 

スペシャリティーコーヒーの主流であるシングルオリジン(単一農園、単一地域)のコーヒー豆は、それぞれに独特の心地良い酸と風味を持っています。

その心地良い酸と風味を最大限に活用するコーヒー豆焙煎方法が、現在の最先端のコーヒー豆焙煎方法になりつつあるのだと思います。

 

ということで、アメリカでは、空気の流れ(雰囲気or環境温度)を調節制御することのできる排気ダンパーを持つ小型生産用コーヒー豆焙煎機の人気が高くなっているようです。

空気の流れを制御・調整できるということでは、流動床式のコーヒー豆焙煎機の使い勝手が優れているのだと思います。

 

近年、1杯用ポッドコーヒーの人気が高くなっていて、大手コーヒー企業は、この分野で激しく競い合っています。

その1杯用ポッドコーヒーの分野でも、スペシャリティーコーヒーの人気が高まっているのですが、既存の大型コーヒー豆焙煎機を使ってスペシャリティーコーヒー豆をそれなりに焙煎するのは、設計の段階でローストプロファイルに対する考え方が異なっているわけですから、なかなか難しいようです。

 

そこで開発されたのが、スイス・ビューラー社の一度に大量のコーヒー豆を焙煎することのできる流動床式のコーヒー豆焙煎機なのだと思います。

スペシャリティーコーヒーに対応するのに焙煎装置の変更が必要なのだとすると、焙煎装置メーカーに幸せな日々が訪れる可能性があるのだと思います。

 

そういえば、カジュアルレストランチェーンのシェイクシャックに投資している投資会社が、アメリカのどこかの焙煎機メーカーの株式を大量に購入したというニュースが流れているようです。

 

 

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