コーヒー豆自家焙煎店探索(下書き)

インターネットでコーヒー豆自家焙煎店に関する情報やコーヒーロースターの情報などを収集して、それを記録しています。

和歌山県のコーヒー事情

京都市の人口は約150万人、和歌山県全体の人口は約100万人で、その県庁所在地の和歌山市の人口は30数万人です。

 

和歌山市の小さな珈琲屋に言わせれば、京都市は大都会です。

その大都会(地方都市かもしれませんが)の京都市では、レトルトや冷凍の調理食材を満載した日本最大手珈琲屋さんの営業配送車が、忙しそうに走り回っているそうです。

 

地方の町の和歌山市でも、10数年前頃まではよく見かけた風景です。

しかし、最近は、そのような風景をほとんど見かけなくなっています。

和歌山市にも、大手珈琲屋さんの営業拠点が存在していて、レギュラーコーヒー豆とレトルトや冷凍の調理食材を一緒に配達しているのだと思うのですが、それほど忙しくは無いのかもしれません。

 

大都会である京都市では、昔ながらの喫茶店商売、昔ながらの飲食商売が、十分に成り立つ環境が存在していて、地方の町の和歌山市には存在していないのかもしれません。

おそらく、関西の場合、日本最大手珈琲屋さんの収益源は、京都・大阪・神戸とその周辺地域に限られていて、和歌山市のような地方の町では、ほとんど利益が出ていないのかもしれません。

 

和歌山県の白浜町あたりまでなら、高速道路も開通しているので、大阪府内からはもちろん、京都市や神戸市からでも日帰り営業圏内です。

ということで、かつてエカワ珈琲店とも取引があった中堅の珈琲屋さんは、10数年前に和歌山市の営業拠点を引き払っています。

その中堅の珈琲屋さんの場合、調理食材を取り扱っていなかったので、簡単に営業拠点の撤退ができたのかもしれません。

 

カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

 

 (※)ライフスタイルとしての喫茶店・飲食店を考察している名著だと思います。コーヒー関係者の必読書だと思います。

 

和歌山県のような田舎では、昔ながらの喫茶店商売、昔ながらの飲食店商売は成り立ち難いわけですが、ライフスタイルの一つの表現形態として、新しく喫茶店商売や飲食店商売を開始する人が増えています。

その人たちは、ライフスタイルの表現形態として商売を営んでいるわけですから、大量生産、大量消費向けの商品であるレギュラーコーヒー豆を購入することはありません。

 

個人経営の小規模店が、規格化された商品を取り扱っても大手事業者に太刀打ちできないのは、商店街が郊外型ショッピングモールに太刀打ちできない事で実証されています。

それに、規格化されたレギュラーコーヒー豆で商売を営んでいる、昔ながらの喫茶店の現状を観察すれば、これから商売を営もうと考えている人なら規格化された商品で商売しようと考えるはずが無いと思います。

 

コーヒー豆の自家焙煎店から「煎りたて、新鮮、小分けされた」焙煎コーヒー豆を購入するか、コーヒー豆の自家焙煎を目指しているかのどちらかなのだと思います。

ですから、和歌山県内でも、コーヒー豆自家焙煎店が増加傾向にあるようです。

 

アメリカのサードウェーブコーヒー現象は、煎りたて新鮮なスペシャリティーコーヒーを供給するというイノベーション現象なのだと思います。

日本でも同じような波がやって来ていると、最近、エカワ珈琲店は感じています。

 

和歌山県内でのコーヒー需要に、コーヒー豆自家焙煎店の占める割合は僅かだと思うのですが、今後、ある程度の勢いで増加していくのは確かだと、コーヒー豆自家焙煎歴20数年の経験を持つエカワ珈琲店は肌で感じています。

 

f:id:ekawa:20070811163115j:plain

(Wikipediaより引用/白浜温泉)

 

和歌山県の紀南地域ですが、2015年現在、外国人観光ブームに沸いているようです。

紀南地域のホテルや旅館は、どこも、外国人観光ブームの恩恵を受けているようです。

この部分のコーヒー需要については、従来の珈琲屋さん、特に大手・中堅コーヒー企業の独壇場になっているのだと思います。

 

ある程度の規模を持つ観光宿泊施設などは、取引条件の優劣で取引先を選定するわけですから、コーヒー豆自家焙煎店や小規模な珈琲屋の入り込む余地は存在していないのだと思います。

しかし、差別化・異質化を追求している観光宿泊施設には、入り込む余地があるのだと思っています。

 

と頭の中で理解しているのですが、現在のエカワ珈琲店には、積極的にホールセールに挑戦する余裕がありません。

年齢的な問題や生産能力の問題があるわけで、10年前くらいに現在のような状況になっていたなら・・・という気持ちを持っています。

甘い果実を手にするのは、おそらく、30代の若き起業家の人たちだろうと考えている今日この頃です。