スターバックスは、コーヒー豆の焙煎作業や、焙煎したコーヒー豆を使ってサイフォンやハンドドリップでコーヒーを淹れている作業を観覧できる劇場型店舗を、シアトル市内にオープンしています。
この店舗で焙煎するコーヒー豆は、サードウェーブコーヒー系のコーヒー屋さんと同じタイプの、環境保護団体や公正取引の団体から認証を受けていたり、特定の農園や地域で生産されるコーヒー生豆だとされています。
そして、この店舗で焙煎されたコーヒー豆を、事前に予約しているお客さんに、焙煎してから48時間以内に発送する、「煎りたて、新鮮、香りの良い」焙煎コーヒー豆を販売するビジネスも開始しているとのことです。
予約をもらって焙煎直後のコーヒー豆を発送するというビジネスについては、北米の数多くのサードウェーブコーヒー系のコーヒー豆焙煎屋さんが実施しています。
エカワ珈琲店も、今年(2015年)の3月、予約を頂戴して、レインフォレストアライアンスなどの認証を受けているコーヒー生豆や特定の農園や地域で生産されるコーヒー生豆を焙煎加工して、焙煎日の翌日に発送するという商売を1ヶ月だけ実施しました。
だけど、全く反響が無かったので、1ヶ月で取止めにして、現在(2015年6月)、Ekawa Coffee Shopでの通信販売限定ですが、シングルオリジンについては、焙煎日を記載した焙煎後1週間以内の焙煎コーヒー豆を発送しています。
スターバックスの劇場型店舗ですが、今後、北米で100店舗くらい展開するそうです。
日本でも、何店舗か展開する予定もあると報道されています。
Starbucks Reserve Roastery and Tasting Room ...
スターバックスの劇場型店舗のビデオ映像を見ていると、昭和の時代のコーヒー研究家で金沢喫茶村の村長をされていた鞍信一さんが、20数年前、「喫茶店経営」という月刊雑誌に寄稿された以下の文章を思いだします。
飲食店の中で、最もお客さんと触れ合う機会の多い商売が喫茶店だということ、カウンター内での手作り・手仕事が、お客さんの共感を作り出す商売だということ、飲食店商売の中で、最も自由奔放にアイデアを生かせるのが喫茶店商売だということ、以上のような強みを持っていることを忘れてはならない。
自動販売機のような商売をしてはいけない、右のものをそのまま左へ売る商売をしてはいけない。
アイデアを生かしてものを創り出す、個性ある店作りをするべきである。
そうすれば、小さなお店であっても大きな強みが生まれるわけで、生き残る方策も自然と生まれてくるものである。