昭和の喫茶店全盛時代に、「喫茶店経営」という月刊雑誌がありました。
1990年代に入り、喫茶店でお金儲けができない時代となって、「月刊喫茶店経営」は廃刊しました。
1990年代の後半、都会にてカフェの新規開店ブームが到来しました。
「喫茶店経営」を発行していた出版社から、「カフェ&スイート」という月刊誌の発行が始まりました。
「カフェ&スイート」は、2015年の現在も発行されています。
都会では、もう何年か前に、カフェの開業ブームが終了したとのことですが、地方の町では、カフェの新規開業ブームがひっそりと続いています。
で、地方の町で新たに開店するカフェですが、既存の業務用コーヒー豆卸業者ではなくて、小規模なコーヒー豆の自家焙煎店からコーヒー豆を仕入れる店が増加しています。
2012年、紀ノ川沿いの田舎町で新規開店したカフェですが、売り物のコーヒーは京都の自家焙煎店であるK焙煎所から仕入れている焙煎コーヒー豆で淹れたコーヒーです。
新規開店のカフェには、既存の業務用コーヒー豆卸業者から、あの手この手の営業攻勢が仕掛けられます。
和歌山県の紀ノ川沿いの田舎町のカフェにも、既存の業務用コーヒー豆卸業者がやって来て、「買ってください」コールを繰り返します。
スペシャリティーコーヒーも取り扱っていると、焙煎日が不明な「バリ神山」という銘柄の焙煎コーヒー豆を見本に置いていったりします。
でも、紀ノ川沿いの田舎町のカフェの経営者は、既存の業務用コーヒー豆卸業者からコーヒー豆を仕入れる気持ちを持っていないから、京都の自家焙煎店であるK焙煎所から仕入れているのだと思います。
おそらく、既存の業務用コーヒー豆卸業者の営業努力も無駄になるはずです。
その昔の喫茶店経営は「ビジネス」でしたが、現在のカフェ経営は「生き方の表現方法」なのだと思います。
新規開業するカフェの経営者は、「席数×回転数」の商売ではなくて、人と人のつながる商売を志向しているのだと思います。
業務用コーヒー豆の卸務ですが、田舎町でも、その昔の喫茶店経営者向け営業手法が通用しない時代になりつつあるのだと思います。
コーヒー豆の業務用卸事業に携わるなら、「カフェという場のつくり方、自分らしい起業のススメ」を一読する必要があるのかもしれません。
(注)今回の記事は、2012年9月19日に書いた記事を、少しだけ書き直して再掲しています。
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