アメリカで発行されている隔月発売の焙煎事業者向け雑誌「Roast Magazine (ロースト・マガジン)」の2012年1月・2月号が、「The New Frontier」と題する特集記事を掲載しています。
中国、中東、インド、ロシアにて、今後、スペシャリティー・コーヒー・マーケットが成長する可能性が高いと、この特集記事は予測しています。
中国では、中学生がインスタントコーヒーを飲みながら、夜の遅くまで受験勉強をしています。
13億人の人口を誇る中国の若い人たちは、コーヒーを好みます。
でも、中国のコーヒー消費量は、アメリカと比べると極端に少なくなっています。
今後、中国のコーヒー消費量は、急激に増加するだろうと予測できます。
インドの働き盛りのビジネス・エリートたちは、喫茶店チェーンにて、伝統的な紅茶ではなくてコーヒーを飲んでいます。
インドでは、今後数年の間に、数千店の喫茶店が新しく誕生するだろうと予測されています。
インドは、世界第2位の人口大国です。
そして、人口の半分は25歳以下の若者です。
インドのコーヒー消費量は、まだまだ僅かですが、その若い人たちがコーヒーに興味を示しつつあります。
中東のアラブ首長国連邦のドバイでは、アメリカン・スタイルの喫茶店が儲かる商売だということで注目されています。
中東では何世紀も前から、コーヒーが飲まれています。
現在も、コーヒーは一般的な飲み物です。
しかし、中東の都会では、コーヒーをアメリカン・スタイルの喫茶店で楽しむ若い人が増加しています。
ロシアの喫茶店では、コーヒーと一緒にピザや寿司がメニューに掲載されています。
ロシアは、社会主義政権が崩壊してから20年しか経過していません。
社会主義政権時代の官僚主義の後遺症が残っているので、ロシアのコーヒー産業のレベルはそれほどではありません。
でも、ロシア国民はレベルの高いコーヒーを求めています。
ロシアの家庭で飲まれているコーヒーは、トルコ式のコーヒーによく似ています。
ドリップコーヒーやサイフォンコーヒー、エスプレッソコーヒーの入り込む余地が充分に存在しています。
というような内容の特集記事です。
このような特集記事が組まれるということは、アメリカのコーヒー企業は、大きい小さいに限らず、このエキサイティングな新しいコーヒー市場に関心を持っているのだと思います。
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