私(エカワ珈琲店の店主)は、62歳です。
昔、1970年代の喫茶店全盛時代をささえたのが、私たちの世代と、私たちと前後すること10歳くらいの世代です。
昔、私たちが若かったころ、喫茶店は、仲間たちのたまり場でした。
学校の近くの行きつけの店に行けば、必ず、仲間の誰かと出会えました。
働き始めてからも、数年間くらいは、喫茶店でよく友人たちと時間つぶしをしました。
皆、コーヒーを飲みたくて、喫茶店に出入りしていたのではありません。
しかし、喫茶店に行けば、必ず、コーヒーを注文していました。
それが、ちょっとした移動にも、自動車を使うようになって、駐車スペースの無い、あっても1台分か2台分くらいの駐車スペースしか確保されていない街中の喫茶店から、皆、遠ざかっていきました。
そして、街中の喫茶店は、ファミリーレストラン・ハンバーガーショップ・ドーナツショップ・チェーン経営の喫茶店、それにオフィースコーヒーサービスに、その需要を奪われ、衰退していきました。
今の時代、常連客で固めている老舗の喫茶店は別として、誰でも入店できる個人経営の喫茶店は、成立し難い状況にあるのだと思います。
私は、喫茶店が好きですし、喫茶店に対する需要も十分に存在していると考えているのですが、今現在、街中に存在しているような喫茶店を営みたいとは、こりごりしているので、全く考えることができません。
では、どのような形態があるのだろうかと考えて、面白い形態の喫茶店を思いつきました。
私の独創ではなくて、神田敏晶さんの『WEB2.0でビジネスが変わる』の『世界初のSNS酒場』のページを読んでいて、考え付いた次第です。
一見さんお断りの、会員制の喫茶店です。
お客さんとして入店するためには、すでに会員になっている人の招待を受けなければならない、という形の喫茶店です。
儲けることができなくても、赤字が出なければ御の字です。
会員制ならば、不特定多数のお客さんを相手にすると必ず発生する、あの不快な思いを味わう確率が低くなると思います。