2010年の11月頃のこと、コーヒー1杯200円というポップを、店頭に貼りだしている喫茶店を目にしました。
そのコーヒー1杯200円というポップを見て、喫茶店のコーヒーの値段ですが、どのようにして決めればよいのだろうかと考え込んだことがあります。
コーヒー1杯200円というポップを店頭に貼り出してある喫茶店ですが、食事メニューが主体らしくて、定食や丼、揚げ物のメニューを書き込んだ大きな看板も店頭に据えてあります。
喫茶店の狭い厨房で、これだけのメニューを作れるのだろうかと、私などは考えてしまうのですが、作れるからメニューを表示しているのだろうと思います。
おそらく、この店、見た目は喫茶店ですが、実態は喫茶店ではなくて、朝の早くから夕方まで営業している食堂なんだろうと思います。
だから、コーヒー1杯200円、何ていう売り方をするのだと考えるわけです。
普通の喫茶店が、コーヒー1杯200円何ていう値段をつければ、それは確実に自分のクビをしめる結果になるのは、目に見えています。
コーヒー1杯200円という価格は、スタンド販売のテイクアウト価格であって、場所と人的サービスを提供している喫茶店の価格ではありません。
喫茶店という商売はコーヒーを売っている物販業ではなくて、雰囲気を売っているサービス業であって、そのサービスの対価を、コーヒーの価格ということで頂戴しているわけです。
喫茶店のコーヒーの値段は、その喫茶店の雰囲気のレベルによって決めるべきで、異常に安い値段をつけて、お客さんの錯覚を利用するという商売の仕方は邪道なのだと思います。
やはり、喫茶店という商売は、雰囲気を売る商売ですから、雰囲気作りに努力して、その努力に見合った価格で、コーヒーを販売するべきだと思います。
と言うのは簡単ですが、現在の喫茶店の置かれている状況で、雰囲気作りで差別化を図ったとしても、雰囲気を求めているお客さんの探し方に課題があるわけです。
どうすればよいのだろう、と考えて、やはり常連のお客さんを持っている喫茶店でなければ、と考えるのが精一杯です。