珈琲ブログ

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コーヒー成分の理想的な抽出時間と理想的な抽出温度

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例えば、ハンドドリップでコーヒーを淹れる工程を大雑把に捉えると、コーヒー成分抽出とろ過の2つの工程からに成り立っています。焙煎コーヒー粉内から可溶性のコーヒー成分を引き出す工程が抽出で、抽出液と焙煎コーヒー粉の残りカスを分離する工程がろ過です。

 

 焙煎コーヒー粉内に含まれる無数の成分は、粉とお湯が接触した時点でお湯の中に溶けだして来るわけですが、お湯の温度と時間の経過によって各コーヒー成分の抽出量が刻々と変化すると言われています。そして、溶け出して来るコーヒー成分は、お湯の温度の高い低い、抽出時間の長い短いによって変わってきます。

 

焙煎コーヒー粉から可溶性のコーヒー成分を理想的に引き出す(抽出する)ためには、特定の温度に加熱した水を使用して特定の時間内にコーヒー成分を抽出する必要があります。

焙煎コーヒー粉の内部にお湯が侵入して(浸み込んで)、数百種類以上の化合物をお湯の中に取り込む(溶かす)という方法でコーヒー成分を抽出するわけですから、理想的な抽出温度(水の温度)と抽出時間は、抽出方法(浸漬法or透過法or煮出し法)や使用する器具、嗜好の違いなどによって異なって来るはずです。

   

(1)理想的な水の温度

コーヒー成分の抽出に使用する理想的な水の温度は、90度~96度くらいだと言われています。沸騰したばかりのお湯を別のポットに入れ替えるか、しばらく(水の量によって異なりますが、コーヒーを淹れるのに必要な量だけ沸騰させたのなら1分前後)放置して置けば、大体、それくらいの温度になるはずです。

 

お湯の温度が高すぎると、温度の上昇に比例してコーヒー成分の抽出効率が良くなるので、コーヒーの香味に悪影響を与える成分を多量に抽出してしまいます。反対に、お湯の温度が低ければ、コーヒー成分の抽出効率が悪くなるので、コーヒーの香味に良い影響を与える成分の抽出量が不足して薄い香味(ただ苦味だけ)のコーヒーが出来上がります。

 

(2)理想的な抽出時間

コーヒー成分の理想的な抽出時間は、コーヒーの淹れ方(醸造方法/抽出方法)によって変わって来ると思いますが、大体2分~6分くらい(淹れる杯数/収量によって変わります)の抽出時間が一般的です。

抽出時間が長くなると、溶け出して来るコーヒー成分量が多くなります。抽出時間が短いと、溶け出してくるコーヒー成分量が少なくなります。ですから、抽出時間の長い短いは、出来上がるコーヒーの香味に大きな影響を与えるのだと思います。