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珈琲社会学

独断と偏見による、珈琲と食に関するエカワ珈琲店流の考察

コーヒー豆自家焙煎店、4分の1世紀の足取り

喫茶店

その昔(1970年代前半~1990年代前半)、『喫茶店経営』という誌名の雑誌が、東京の柴田書店という出版社から発行されていました。

1980年代の後半から1990年代の前半、この雑誌は、時々ですが、自家焙煎店の特集記事を載せていました。

エカワ珈琲店は、その特集記事に誘発されて、喫茶店から自家焙煎コーヒー豆の小売店に商売替えしました。 

喫茶店経営 (柴田書店MOOK)

喫茶店経営 (柴田書店MOOK)

 

  

 

現在(2016年)は、1グラム1円以下の焙煎したコーヒー豆(賞味期限1年のレギュラーコーヒー豆)が、スーパーなどで売られている時代ですが、その当時は、スーパーでも、200グラム・800円くらいで売られていました。

もちろん、スーパーで売られていたのは、賞味期間1年のレギュラーコーヒー豆です。

 

自家焙煎コーヒー豆の販売を始めたころ、価格の設定は、スーパーの価格よりも若干安く設定して、焙煎後1週間以内の新鮮なコーヒー豆の販売を心がけました。

そうすると、1年も経たないうちに販売量が300kgを超え、商売を軌道に乗せることができました。

パパ・ママ店で、月間1トン前後を販売する店が、何店舗か存在していた時代です。

 

そんな時代、平成3年(1992年)10月、『喫茶店経営』が「繁栄の道しるべ 豆売り店の発想」という特集記事を載せています。

コーヒー豆の家庭用需要が拡大して、街に豆売り店がチラホラとですが、出店するようになってきました。

儲かる、よさそうだとなると、新規参入のスピードが加速するので、豆売り店の出店スピードも増してきています。しかし、コーヒー専門店の轍を踏んではならない・・・

と、その特集記事の冒頭に書いてありました。

1970年代中頃から1980年代中頃にかけて隆盛を誇っていたコーヒー専門店が、衰退しつつあった時代のことでする

 

特集記事は、それぞれの店がそれぞれの発想を持つことで、淘汰の波を乗り越えて息の長い繁盛を勝ち取る必要がある、と結んでいます。

 

1990年代の初めころから2016年の現在までの間、コーヒー豆自家焙煎店の総数は増え続けているのだと思います。

特に、21世紀に入ってからは、自家焙煎コーヒー豆小売店の新規出店が続いていましたが、2010年前後からは、自家焙煎コーヒー豆の小売+卸売+喫茶店(カフェ)という業態で新規出店する店が増えているようです。

 

21世紀に入ってから、家庭用・業務用を問わず、レギュラーコーヒーの世界では、大手ロースターによる寡占化が進行しているのだと思います。

そして、残されたパイを、地方の中小ロースターと自家焙煎店と呼ばれているパパ・ママロースターが奪い合う時代が続いていたのだと思います。

 

2000年代の後半、あの「喫茶店経営」の特集記事が予想していた状況が、10数年の時を経て、現実となっていたのかもしれません。

もしかしたら、自家焙煎コーヒー豆店には、あのコーヒー専門店のような繁盛の時期を経験することもなく、淘汰の時代がやってくるかもしれないと考えたこともありました。

 

しかし、2010年代に入って少し風向きが変ってきました。

アメリカで発生したサードウェーブコーヒー現象の影響があるのかもしれませんが、小さなブームがコーヒーに訪れているようです。

 

2010年代に入って、苦しかったエカワ珈琲店の経営状態が、毎年、徐々に徐々に改善されて来たわけですが、それが、小さなコーヒーブームの到来を教えてくれているのだと思います。

 

 

【1年以上前の過去記事】

喫茶店需要の変遷

【3か月以内の最近の記事】 

日本のロースターとアメリカのロースター