コーヒー豆自家焙煎店探索(下書き)

インターネットでコーヒー豆自家焙煎店に関する情報やコーヒーロースターの情報などを収集して、それを記録しています。

サードウェーブコーヒー現象=地場や地域ロースター、コーヒー豆自家焙煎店の頑張り現象

2010年11月、マガジン・ハウス社発行の「カーサー・ブルータス12月号」が、アメリカコーヒー業界第3の波を「サード・ウェイブ・コーヒー」と題して、その動きを特集していました。

 

 その頃、エカワ珈琲店も、アメリカで発生している新しいコーヒー業界の流れに大変興味を持っていて、「アメリカコーヒー業界の第3の波」・「third wave coffee」という言葉を使ったブログ記事を公開していたのですが、「サード・ウェイブ・コーヒー」というカタカナ言葉を使ったことはありませんでした。

   

珈琲の焙煎と抽出法―カフェ・ド・ランブル

珈琲の焙煎と抽出法―カフェ・ド・ランブル

 

 【参考までに】

関口一郎さんは、エカワ珈琲店のあこがれの人で目標です。103歳の現在(2015年)も、現役でコーヒー豆を焙煎されているそうです。

エカワ珈琲店は、関口一郎さんの著作を何冊か蔵書していますが、この本は購入していません。

予算の問題もあるのですが、今年中には購入したいと考えています。

 

 



 

 

 で、「カーサー・ブルータス12月号」の「サード・ウェイブ・コーヒー」にあやかってブログへの訪問者数を増やそうと考えて、2010年11月25日付けで「サード・ウェイブ・コーヒー」と題する、アメリカコーヒー業界第3の波に関する下記のような記事を書きました。

 

2010年11月25日に書いた記事 

日本にパパ・ママ経営の自家焙煎コーヒー店が存在するのと同じで、海の向こうアメリカにも、マイクロ・ロースターと称する小規模なコーヒー豆の焙煎屋さんが存在しています。

どちらの国でも、1960年代・1970年代から存在していたわけです。

 

世界的大企業のスターバックスも、1970年代には、シアトルのマイクロ・ロースターだったわけです。

スターバックスは、イタリア系のエスプレッソコーヒーを全面に出すマーケティング戦略を駆使することで、世界的大企業に成長したのだと思います。

 

大企業・中堅企業に成長したシアトル系コーヒー企業に対抗して、小規模なマイクロ・ロースターたちは、2000年前後から、コーヒーの品質を重視するマーケッテイング戦略を採用するようになったみたいです。

 

「シングル・オリジン」という用語の採用、濃厚なエスプレッソ系コーヒーではなくて、日本系のサイフォンコーヒーやドリップコーヒーを全面に出すマーケティング戦略です。

 

そのマーケティング戦略が功を奏して、シアトル系のエスプレッソ飲料に満足できない人たちを取り込んでいきました。

そのマイクロ・ロースターのマーケティング戦略を、アメリカのマスコミは「サード・ウェイブ・コーヒー」と表現しているのだと思います。

 

日本の片隅で自家焙煎のコーヒー豆屋を営むエカワ珈琲店も、アメリカのサード・ウェイブ・コーヒー系のマイクロロースター(orラージロースター)も、同じように品質重視の商売を営んでいます。

 

でも、アメリカのマイクロ・ロースターは活況を呈していて、日本の片隅のエカワ珈琲店は低迷・停滞をしているわけです。

何が違うのだろうかと考えていたのですが、最近、やっと理解できるようになってきました。

 

アメリカのマイクロ・ロースターには『マーケティング』が存在していて、日本の自家焙煎店のエカワ珈琲店には『マーケティング』が存在していなかったのだと思います。
だから、低迷・停滞から脱出できないわけです。

ということで、日本の片隅で自家焙煎のコーヒー豆屋を営むエカワ珈琲店も、これからは『マーケティング』に力を注ぐべきだと考えている今日この頃です。

 

『サードウェーブコーヒー現象=地域ロースター、コーヒー豆自家焙煎店の頑張り現象』なのだと思います

大量生産、大量消費のマスマーケティングが登場したのは1900年前後のことです。

そのマスマーケティングの後押しを受けて、アメリカのコーヒー業界に寡占化の波がやって来ました。それが、アメリカコーヒー業界のファーストウェーブコーヒーなのだと思います。

 

1970年代、アメリカ西海岸のシアトルの小さなコーヒー屋さん「スターバックス」が、エスプレッソコーヒーを主力とする喫茶店を立ち上げ、その喫茶店が瞬く間に全米を席巻してしまいました。それが、アメリカコーヒー業界のセカンドウェーブコーヒーなのだと思います。

ファーストウェーブコーヒーから、相当数の需要がセカンドウェーブコーヒーへと流れたのだと思います。

 

1990年代になると、ファーストウェーブコーヒーの時代、セカンドウェーブコーヒーの時代と、大手コーヒー資本に追い詰められていた地域ロースターやコーヒー豆自家焙煎店の反撃が始まったのだと思います。

「煎り立て、新鮮、品質重視」の焙煎コーヒー豆を武器として、セカンドウェーブコーヒーの先端部分の需要を奪っていきました。

 

それが、アメリカコーヒー業界のサードウェーブコーヒーなのだとエカワ珈琲店は考えています。

ということで、エカワ珈琲店は、アメリカのサードウェーブコーヒー現象を、アメリカの地域ロースターやコーヒー豆自家焙煎店(マイクロロースター)の頑張り現象なのだと解釈しています。

 

業務用コーヒー需要の大手コーヒー企業への寡占化が、日本コーヒー業界のファーストウェーブコーヒーで、1990年代中頃からのスターバックスコーヒーの日本での躍進やエスプレッソコーヒーブームが、日本コーヒー業界のセカンドウェーブコーヒーなのだと、エカワ珈琲店は考えています。

そして、2015年現在の日本コーヒー業界ですが、サードウェーブコーヒーの時代が始まっているのだと思います。

 

コーヒー豆自家焙煎店(マイクロロースター)は、確実にサードウェーブコーヒーの追い風を受けています。

地場や地域のロースターは、一部のロースターを除いて、サードウェーブコーヒーの恩恵を受けていないようで、大手ロースターとの勝ち目の無い消耗戦を展開しているように見えます。

 

一部のロースターを除く地場や地域のロースターは、過去の成功体験から抜け出せていないのかもしれません。

だから、自分たちの立ち位置の有利さを自覚できないのかもしれません。

賞味期限1年のレギュラーコーヒー豆市場は大手コーヒー企業に任せておいて、賞味期限1ヶ月の焙煎コーヒー豆市場の需要をターゲットとするだけで、取り巻く状況が大幅に変化する可能性もあるのだと思います。

 

エカワ珈琲店のつぶやき

最近のエカワ珈琲店ですが、完全にサードウェーブコーヒーの追い風(微風ですが)を受けています。

でも、10何年か前のエカワ珈琲店は、サードウェーブコーヒーの追い風がなくても、行列のできる焙煎コーヒー豆の小売店でした。

 

それが、焙煎コーヒー豆の通信販売が主体で、店舗には閑古鳥が鳴いているコーヒー屋になってしまった最大の原因は、日本コーヒー業界が寡占化して、大手コーヒー企業の影響力が、パパママ経営のエカワ珈琲店周辺にも及んで来たからだと考えています。

 

地場や地域のロースター、コーヒー豆自家焙煎店(マイクロロースター)が、日本版サードウェーブコーヒーを目標に頑張ってくれたなら、大手コーヒー企業の影響力も弱まるはずです。

そうなれば、もう一度、行列のできる焙煎コーヒー豆の小売店を体験できるかもしれないと考えているエカワ珈琲店の今日この頃です。

 

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