エカワ珈琲店の場合、コーヒー生豆を生産国で買いつけて輸入しているわけでは無くて、コーヒー生豆を輸入している総合商社や、比較的に規模の小さなコーヒー生豆専門商社、それにフェアトレード関係の団体・会社、あるいはコーヒー生豆の二次問屋さんからコーヒー生豆を購入しています。
(※)フェアトレード団体のパルシックは、東ティモールのコーヒー生豆を輸入販売しているNPO法人。
【目次】
コーヒー生豆購入先探しの始まり
歴史のある大手コーヒー生豆商社として、石光商事、日本珈琲貿易、丸紅食料(エムシーフーズ)、ワタルなどが知られています。
しかし、エカワ珈琲店の場合、歴史を持つ大手コーヒー生豆商社と取引したことは一度もありません。
10数年前、歴史を持つ大手コーヒー生豆商社の一社に購入を打診したことがあるのですが、取引を断られた思い出があります。
それ以来、一度も、歴史を持つ大手コーヒー生豆商社に購入を打診したことはありません。
理由は、取引を断られると鬱陶しい気分になるからです。
エカワ珈琲店の場合、コーヒー豆自家焙煎を開始した初期の頃、関西系の大手コーヒー企業や中堅のコーヒー豆焙煎企業からコーヒー生豆を購入・調達していました。
でも、業務用(喫茶飲食店、オフィス)については競合状態にあるわけですから、色々と問題が生じてきます。
コーヒー生豆の購入価格も、大手コーヒー企業からの購入価格はリーズナブルで、比較的簡単に利益を出せたのですが、中堅コーヒー豆焙煎企業からの購入価格は割高だったので、利益を出すのに苦労したものです。
競合状態にある大手・中堅のコーヒー企業やロースターから購入するのが嫌だということで、2000年前後から、エカワ珈琲店の『コーヒー生豆購入先探しの旅』がスタートしました。
コーヒー生豆購入先探しの旅
いなほ書房から、『珈琲と文化』という珈琲店向け季刊雑誌が発行されています。
ブラジルのコーヒー豆を専門に輸入している商社、フェアトレード系のコーヒー生豆を輸入している団体や企業、新たにコーヒー生豆の輸入を開始した総合商社などが、『珈琲と文化』の読者であるコーヒー豆自家焙煎店をターゲットとする広告を出稿しています。
エカワ珈琲店は、その広告出稿先からコーヒー生豆を調達することにしました。
2000年前後、コーヒー豆自家焙煎店向けにコーヒー生豆を販売する二次問屋さんも何社か存在していて、その二次問屋さんからも、時々、コーヒー生豆を購入していました。
エカワ珈琲店は、2000年前後から2010年頃までの約10年間、『珈琲と文化』に協賛広告を出稿していたので、見知らぬコーヒー生豆商社さんからもダイレクトメールを度々受け取っていました。
ですから、コーヒー生豆購入先探しには、それほど苦労しなくて済みました。
2005年前後だったと思います。
新たにコーヒー生豆の輸入を開始した総合商社㈱兼松さんが、スベシャリティーコーヒー豆に特化して、コーヒー豆自家焙煎店をターゲットとするショッピングサイト『Coffee Network』を立ち上げました。
『Coffee Network』ですが、エカワ珈琲店にとっては、大変に使い勝手の良いショッピングサイトでした。
現在は、コーヒー生豆調達の90%以上を、その『Coffee Network』に依存しています。
『Coffee Network』のコーヒー生豆取り扱い量ですが、この10年で、相当急激に増加しているように思われます。
10年前なら、品切れを心配する必要が無かったわけですが、2010年代に入ってからは、ちょっと気を抜くと品切れになってしまいます。
2016年春、『Coffee Network』でコモディティーコーヒー生豆(ニューヨーク市場で取引されるタイプのコーヒー生豆)も取り扱うということで、その第1弾として「コロンビアのコーヒー生豆」が登場したのですが1か月も経たない間に売り切れになっていました。
続いて、9月(2016年)にも「コロンビアのコーヒー生豆」が入荷したとのことでしたが、これも、瞬く間に売り切れになっていました。
エカワ珈琲店が利用しているor利用したことのあるコーヒー生豆商社
(1)兼松/Coffee Network
ショッピングサイトで購入できます。
ショッピングサイトは、簡単な会員制サイトですから、会員登録が必要になります。
価格はリーズナブルで、使い勝手の良いコーヒー生豆の1次問屋さんです。
総合商社さんですから、ピーナツなどの食品原料も扱っていて、以前、焙煎の練習用にピーナツ(60kg)を購入したことがあります。
エカワ珈琲店が使用するコーヒー生豆の大半は、coffee network 経由で調達しています。
(2)オルタートレードジャパン
購入については、問い合わせ等、簡単な商談が必要になるかもしれません。
価格などの問い合わせは、「問い合わせ」のページからできます。
フェアトレード関係のコーヒー生豆を取り扱ってみたいと考えて、2016年5月頃、「問い合わせ」ページを利用して連絡したところ、すぐに、商品と価格表のファイルが送付されてきました。
(3)コーヒービーンズクラブ
ショッピングサイトor電話・FAXで購入できます。
取引関係のあるコーヒー豆自家焙煎店に、ほぼ毎月、ダイレクトメール(コーヒー生豆価格表と商品の案内)が届きます。
エカワ珈琲店は、必要に応じて、コモディティータイプのコーヒー生豆を調達しています。
大変、使い勝手の良いコーヒー生豆問屋さんだと思います。
(4)セラード珈琲
ショッピングサイトor電話・FAXで購入できます。
ショッピングサイトは、簡単な会員制サイトですから、会員登録が必要になります。
会員になると、定期的にダイレクメールの案内が届きます。
(5)コーヒー流通センター
ショッピングサイトor電話・FAXで購入できます。
ショッピングサイトは、簡単な会員制サイトですから、会員登録が必要になります。
遠い昔に一度だけ、コーヒー生豆を購入した記憶があります。
(6)ユーエスフーズ
以前購入したときは、電話で問い合わせをして、コーヒー生豆価格表を送ってもらってから、電話で注文しました。
現在は、ショッピングサイトで購入できると思います。
大手コーヒー生豆商社「石光商事」の子会社。
(7)ワタル
スベシャリティーコーヒーに限定して、簡単な会員制ショッピングサイトで購入できます。
明確な記憶がないのですが、2012年か2013年頃、2度、10kg単位でハイチのコーヒー生豆をショッピングサイト経由で購入したことがあります。
大手のコーヒー生豆問屋さんですから、ニューヨーク商品取引所で取引されているコモディティータイプのコーヒー生豆も取り扱っているのだと思います。
エカワ珈琲店は、10数年前、コモディティータイプのコーヒー生豆を購入したいと取引を打診したことがあるのですが、その時は取引を断られました。
コーヒー豆自家焙煎店とコーヒー生豆の調達
都会と違って地方の町のコーヒー豆自家焙煎店の場合、価格の高いスペシャリティーコーヒー豆だけで商売を営むのは、相当な困難が伴います。
地方の町では、まだまだ、スペシャリティーコーヒー豆という概念が浸透していません。
ですから、スペシャリティーコーヒー豆にプラスして、ある程度リーズナブルな価格のグルメタイプのコーヒー豆を用意する必要があるのだと思います。
そして、差別化戦略として、「煎りたて、新鮮、香りの良い焙煎コーヒー豆」を強調するマーケティングが適しているとエカワ珈琲店は考えています。
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