ニューヨークのコーヒー生豆市場は、投機的な乱高下を繰り返しています。
2015年に入ってからは、キューリングに代表されるポッドコーヒーの需要増加や、コーヒー生豆市場で取引されていないスペシャリティーコーヒー生豆の需要が増加しているという理由で、ニューヨーク市場でのコーヒー生豆取引価格は下落傾向にあるようです。
現在のところ、エカワ珈琲店は、ニューヨークのコーヒー生豆市場で取引されているタイプのコーヒー生豆を調達する手段を持っていません。
調達できたとしても、価格は、現在仕入れているスペシャリティーコーヒーやフェアトレードのコーヒー生豆と同じくらいか、ちょっと安いだけだと思います。
それに、家内工業ですから、生産量も販売量も知れたものです。
ですから、ニューヨークのコーヒー生豆市場で取引されているタイプのコーヒー生豆を、無理をして調達する気持ちにもなりません。
ということで、生産者や生産農場・生産地域を特定できて、輸送方法・保存方法なども特定できるスペシャリティーコーヒーやフェアトレードのコーヒー生豆を原料に使用して商売を営んでいます。
スペシャリティーコーヒー生豆の取引価格は、どうしても、ニューヨークのコーヒー生豆市場の影響も受けてしまうのだと思います。
そこで登場したのが、『Specialty Coffee Retail Price Index』という、アメリカのサードウェーブコーヒー系ロースターが、ウェブサイトを通じて販売している焙煎コーヒー豆の小売価格を収集して指標化したデータです。
この新しい価格指標『Specialty Coffee Retail Price Index』とニューヨーク市場のコーヒー生豆取引価格の関係を分析することで、ニューヨーク市場のコーヒー生豆価格の動向を見極めることができるようになるのかもしれません。
www.transparenttradecoffee.org
北米で名前の知られているサードウェーブコーヒー系ロースター(焙煎屋)のウェブサイトから収集した小売価格情報を基にして、『Specialty Coffee Retail Price Index』の指標が決定されているようです。
『Specialty Coffee Retail Price Index』によると、2015年1月~3月で、指標が6.2%上昇しています。
平均価格は100gが550円くらいで、最も安い価格は100gで400円くらい、最も高い価格は100gで700円くらいとなっています。
なお、ブルーマウンテンやゲイシャ、ハワイコナなどの取引価格の高いコーヒー豆は、指標から除外されています。
ちなみに、ニューヨーク市場のコーヒー生豆取引価格は、2015年3月末現在、『Specialty Coffee Retail Price Index』平均価格の約8%くらいになっているようです。