その昔、「喫茶店経営」という誌名の雑誌が、柴田書店という出版社から月刊で発行されていました。
20年前のエカワ珈琲店は、この柴田書店の信者みたいなものでした。
雑誌「喫茶店経営」を初めとして、柴田書店から発行されているコーヒー関係の書籍や雑誌の、ほとんどすべてを購入していました。
柴田書店が発行している書籍や雑誌を購入することで、コーヒー商売で成功(ささやかな成功)を手に入れることができるような感じを何となく持ってたわけです。
純喫茶コロナという屋号の喫茶店から、エカワ珈琲店という自家焙煎コーヒー豆小売専門店への衣替えも、そのきっかけは雑誌「喫茶店経営」の自家焙煎特集に出会ったからです。
1990年代の半ば、その「喫茶店経営」が廃刊になってから、エカワ珈琲店は、徐々に柴田書店の書物から離れて行きました。
現在、柴田書店から、「カフェ・スイート」という雑誌が発行されています。
あの「喫茶店経営」の後継雑誌なのだと思うのですが、最初の頃に3回ほど購入してからは縁が無くなっています。
「喫茶店経営」が廃刊になってから、柴田書店という出版社の名前を何年間も忘れていました。
その柴田書店が2002年2月に申請していた、民事再生法の再生手続きが終了したという話を、コーヒー生豆問屋の営業の方から聞きました。
2005年の終わりごろか、2006年の初め頃のことだったと思うのですが、その話にほとんど興味を感じなかったのを記憶しています。
「喫茶店経営」と並行して、エカワ珈琲店が時々購入していた月刊雑誌に、旭屋出版という出版社から発行されていた「喫茶&スナック」という雑誌があります。
こちらの方は、「カフェ&レストラン」と名前を変更して、現在も発行されているようです。
しかし、「カフェ&レストラン」も、もう10数年、購入したことがありません。
その昔、本屋さんには足しげく通っていたものです。
それが、50代に入った頃から、本屋さんに通うのが面倒になってしまって、本の購入のほとんどはアマゾンに依存するようになって行きました。
現在、本の購入は専門的な書籍が中心となっていて、アマゾンを利用しないときは、直接出版社から購入したりしています。
考えてみれば、誰かが選択してくれた情報を、雑誌を通じて一方的に受け取っているだけで、コーヒー屋商売が上手く運ぶ時代では無くなっているのだと思います。
エカワ珈琲店が柴田書店の信者だった時代なら、「喫茶店経営」に掲載されている記事を参考にして、その物真似をしていれば、そこそこ商売が成り立ちました。
現在は、あの頃とは、情報の伝達スピードも、情報の量も、情報の価格も、全く異なっています。
スピードがものすごく速くなっていて、日本国内だけでなくて世界中から大量の情報を取得することが可能になっています。
簡単な物真似だけで商売が成り立つ時代では無くなっているのだと思うのですが、もしかしたら、相当に面白い時代になりつつあるのかもしれません。
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