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珈琲社会学

独断と偏見による、珈琲と食に関するエカワ珈琲店流の考察

喫茶店のメニュー

【1】はじめに

1970年代の純喫茶店のメニュー、『ミルクコーヒー』・『モーニングサービス』・『紅茶』・『アメリカンコーヒー』・『フレンチトースト』について、「ウンチク」を書きます。

 

【2】ミルクコーヒー

スーパーなどで市販されているミルクコーヒーと呼ばれる乳飲料は、牛乳含量が50~60%で、それに脱脂乳、コーヒー抽出液、砂糖、ブドウ糖、香料、カラメルなどが添加された飲み物です。
 
1970年代の喫茶店で、「ミーコー」と呼ばれ、一世を風靡したドリンクメニュー(ソフトドリンク)が、『ミルクコーヒー』でした。
当時のミルクコーヒーは、別々に温めたミルク(牛乳)とコーヒーを、等量ずつ混ぜ合わせて作っていました。
 
アイスの場合は、いったん温めたミルクを冷やしておいて、それを冷えたコーヒーと混ぜ合わせて作っていました。
 
砂糖などの添加物は、最初からミルクコーヒーに添加しておく方法と、お客さんが、完成品に好みの量の砂糖やシロップを添加する方法があったように思います。
その頃、香料(バニラエッセンス)やカラメルなどでフレーバーを付けた『ミルクコーヒー』を提供している店も存在していたと記憶しています。
 
使用するコーヒー豆は、原則としてブレンドコーヒー豆を使用します。
使用するコーヒー豆の焙煎が深くなればなるほど、ミルクと混ぜると酸味が高くなります。
ですから、ミルクの甘味とその酸味が調和してマイルド感のでる焙煎度合いのコーヒー豆を使用します。(やや深煎り)
 
日本のミルクコーヒーと同系統のコーヒードリンクは、世界各地に存在しています。
フランスのカフェ・オレ、イタリアのカフェ・カプチーノ、それにアメリカのカフェ・ラテなどが有名です。

 

【3】モーニングサービス

普通の喫茶店に無くてはならない商品に、モーニングサービスがあります。
コーヒー・紅茶・ミルクなどのドリンク類に、ゆで卵やハムエッグ、サラダ・トーストなどを添えたセット商品です。
 
1960年代のモーニングサービスは、コーヒー1杯の価格で、早朝に限りトースト1枚をサービスするか、あるいは、ゆで卵1個をサービスしていました。
それが、日本の高度経済成長と歩調を合わせるかのように、ハムエッグを添えたり、さらに、それに野菜サラダを添えたりと、年々豪華になっていきました。
価格も、コーヒー1杯の値段よりも高くなって、1つの独立したセットメニューに昇格しました。
 
現在では、ハムエッグにポテトや野菜の盛り合わせ、フルーツに揚げ物、それにトーストとドリンク類をセットにしたモーニングサービスが普通です。
そして価格は、コーヒー1杯の値段の倍くらいが限度です。

 

【4】紅茶

紅茶は、その製造工程において、もともとの茶の成分が酸化してテアフラビンやテアルビジンといった赤色の成分を作ります。
紅茶の浸出液が、鮮やかな赤色なのはこのためです。
 
高級品と言われている紅茶で淹れた浸出液は、鮮やかな紅赤色で、白いティーカップに注ぐと液面の周縁部にコロナと呼ばれている黄金色の輪ができます。
これが、最高の紅茶だと言われています。
 
強い渋味があって芳香を伴う爽快感のある紅茶が、良い紅茶だと言われています。
そのためには、紅茶のタンニンも可溶性成分も多いほど良いわけですから、高温の湯で抽出する方が美味しい紅茶ができあがります。
 
紅茶の浸出液は、冷めてくると乳濁色に濁ってきます。
これは、良質の紅茶に起こる現象ですから、あまり気にする必要がないと思います。
とにかく、コーヒーと違って、紅茶は温かいうちに飲む飲み物です。

 

【5】アメリカンコーヒー

1970年代後半、喫茶店の出店スピードが凄まじかった時代。
それまでの、ミルクや砂糖といった添加物を加えなければ、飲むのに四苦八苦したコーヒーに代って、添加物を加えないでブラックで飲むことができるアメリカンコーヒーが大流行しました。 
 
そのころのダイエットブームの影響からか、カロリーを気にする人が増えた結果だと言う説もありました。
しかし、実際は、その頃の喫茶店のコーヒーを添加物なしのブラックで味合うというのは、至難の技だったからだろうと思います。
 
ミルクや砂糖のかわりに、湯で薄めて飲むというのが、当時のアメリカンコーヒーでした。
テレビでも、「お湯で割ったら、アメリカン」というサントリーウィスキーのコマーシャルが、毎日のように流れていました。
 
浅く焙煎したコーヒー豆を使ってコーヒーを淹れるのが、本当のアメリカンコーヒーだという意見もあります。
アメリカ中西部の水質には、浅く焙煎したコーヒー豆が向いているということですが、軟水主体の日本の水で淹れるコーヒーの場合、やはり、『お湯で割ったらアメリカン』の方が向いているのだと思います。

 

【6】フレンチトースト

昔、喫茶店のメニュー表に、『フレンチトースト』というメニューが載っていました。
軽食にも、デザート菓子にもなるメニューです。
 
フレンチトーストの作り方は、簡単です。
卵を牛乳で溶いた卵液に、ミミを切った食パンを4つくらいに切って、その卵液に浸します。
フライパンにバターをいれて、バターをとかします。
そして、そのフライパンに、卵液に浸したパンをいれて、パンの片面がキツネ色になるまで焼きます。
キツネ色になれば、裏返して、同じようにキツネ色になるまで焼きます。
 
食パンの替わりに、フランスパンなどを使う方法もあります。
少々、古くなって固くなったパンでも、使うことができます。
卵液に、紅茶やコーヒー、生クリーム、香辛料やリキュールを添加して、風味をつけるのも一興です。
 
仕上げには、粉糖をふりかけますが、メープルシロップやホイップクリーム、アイスクリームやバター、フルーツを組み合わせて盛り付けるのが、喫茶店のフレンチトーストです。
表面はカリッと、中はやわらかく焼き上げるのがコツです。
フライパンで表面を焼いてから、オーブンで焼くと食感が良くなります。

 

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