アメリカコーヒー事情、第3の波

最近(2010年)、アメリカのマスコミで「third wave coffee(コーヒーの第3の波)」が話題になっているみたいです。
夜のゴールデンタイムの人気ニュース番組(ABCのnightline)で、「third wave coffee(コーヒーの第3の波)」の特集が放映されたりしているとのことです。

 

 

アメリカコーヒー業界の第1の波というのは、おそらく、1900年代の前半にアメリカのほぼ全家庭でレギュラーコーヒーが普及するのに貢献したコーヒー企業のことを指しているのだと思います。
第2の波というのは、あのスターバックスに代表されるシアトル系コーヒー企業の台頭を指しているのは確かです。
 
そして、第3の波とは、スターバックスに代表されるシアトル系コーヒー企業のマス企業化に不満を持つ人たちをひきつけ、その人たちをお客さんとすることに成功したコーヒー企業の台頭を指しています。
 
21世紀に入ってからのアメリカでは、マイクロロースターと呼ばれる第3の波系のコーヒー企業の活躍が目立っています。
アメリカのコーヒー市場の3分の1は、スペシャリティーコーヒー市場なのですが、その大半はスターバックスに代表されるシアトル系コーヒー企業に占められています。
 
第3の波に属するコーヒー企業の活躍が注目されていると言っても、スペシャリティーコーヒー市場のごく一部の部分で活躍しているにすぎません。
シアトル系コーヒー企業の焙煎はダークローストが主体になっているのですが、第3の波に属するコーヒー企業は、それよりも浅い焙煎のコーヒー豆をセールスポイントとしています。
 
日本でいうところの、「中煎り」か「中煎りよりもやや深め」の焙煎をセールスポイントにしているのですが、エスプレッソ系のコーヒー豆も焙煎加工しているみたいです。
コーヒー豆の焙煎についても、コーヒーを淹れるについても、職人的な「こだわり」を強調するのが、その特徴とされています。
 
英語版wikipediaの「third wave coffee」によると、第3の波系コーヒー企業のビッグスリーは、シカゴのインテリジェンティアコーヒーとポートランドのスタンプタウンコーヒーとノースカロナイダ州のカウンターカルチャーコーヒーとなっています。
 
そのビッグスリーのうち、インテリジェンティアコーヒーとスタンプタウンコーヒーについては、2010年7月30日付け『日経MJ』が、「スタバに次ぐ第2世代台頭」という特集記事で紹介しています。
 
その記事によると、直営店は、どちらも10店舗未満と少ないのですが、喫茶店・レストラン・高級スーパーといった卸先が、インテリジェンティアコーヒーで約1200、スタンプタウンコーヒーで約200となっています。
そして、ニューヨーク市の街中を歩くと、インテリジェンティアやスタンプタウンの看板を掲げる飲食店が目立っているとあります。
 
「スタバに次ぐ第2世代台頭」の記事は、日本にアメリカと同じような波がやって来るかどうか定かでないが、第3の波系コーヒー企業の事業モデルは参考になりそうだとしめています。
 
アメリカの第3の波系コーヒー企業の成長の源は、コーヒー豆の卸売り事業なのだと想像できます。
ものすごい競争状態にあるのがアメリカの流通・飲食業界ですから、生き残るためには異質性をアピールする必要があるのだと思います。
そして、異質のコーヒー豆を求める流通・飲食事業者の需要が、第3の波系コーヒー企業を成長させているのだと思います。
 
アメリカのコーヒー業界では、相当なスピードでコーヒー豆焙煎事業者の新陳代謝が起こっているのだと思います。
 
日本にも、アメリカと同じような波がやって来るのは確実だと考えています。
日本の流通・飲食業界の競合状態も厳しくなって来ていて、アメリカ化が進行している最中です。
 
中小零細規模の流通・飲食事業者が生き残るには、異質化を模索するしか無いわけですから、当然の事、第3の波系コーヒー企業タイプのコーヒー屋が注目を集めるようになると考えています。
 
マイクロロースターと呼ばれている第3の波系コーヒー企業と比べると、規模的に相当に劣っているのですが、ここ日本にも、自家焙煎店と呼ばれるコーヒー屋が多数存在しています。
それほど遠くない将来、日本のコーヒー業界でも、新陳代謝現象が活発化するかもしれません。
 
【参考リンク】
wikipedia/third wave coffee
be Intelligentsia Coffee & Tea
Stumptown Coffee Roasters
Counter Culture Coffee

 

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